Sally's High Tension

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何かを感じてください! 【2009.03.19】
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    今日は、公休日。しばらく会ってないAさんに元気にしているのかと思い、久しぶりにメールしました。Aさんは私の手話の先生で、聾者です。生まれながらに音のない世界で生きてきた人で、結婚されて3児の母。末っ子がこの春から高校生になるそうです。

    すぐに返ってきた彼女からの返信を読んで、私はなんとも言えない感覚に襲われました…。

    『…(略)…。今朝(出勤途中)、梅田で見知らぬ男性会社員から何度も蹴られて、気分が悪いです。…(略)…。』

    私はすぐにその状況を想像することができました。

    おそらく…
    彼女のバッグか何かがその男に接触したのか、男はきっと彼女に何かを注意したのだと思います。けど何も聞こえない彼女には、視界の範囲外のところからかけられた言葉に気づくはずもありません。そのまま普通に歩いていたのでしょう。そこで男は、(外見では聴覚障害者だとは分からない)彼女に無視されたものと思い込み、キレたのでしょう。

    たぶん大声で彼女に罵声を浴びせたのだと思います。それにも気づかず歩いて行こうとする彼女に、
    『なんと失礼な奴。どこまでバカにするのか…』 と逆上してしまったのでしょう。もし相手が強そうな男ならそこまではしなかったと思うけど、相手は小柄な女性。強気になった男は、安心して暴行に及んだのだと思います。

    一方、いきなり背後から蹴られて驚いた彼女が振り返ると、そこには鬼のような形相で何かをわめきながらまだ蹴ってくる男。何でこんな目に合わされるのか相手に聞くこともできず、男が何を言っているのかも分からない…。ただ怯えて逃げるようにその男から離れたのだと思います。

    私のこの想像、大袈裟だと思いますか?

    私はそのメールを読んで、誰にぶつけていいのか分からない憤りが沸々とこみ上げてきました。その思いを彼女に返信したのですが、そのことについてのコメントは返ってきませんでした。きっと、そんな経験を今まで嫌というほど味わってきたのでしょう。

    これまで、彼女がぶつけてくる愚痴の端々に、すべての聞こえる者に対する不信感が見え隠れしていました。手話を、聴覚障害者を、彼女を、それなりに理解している(つもりの)私までを含めて不信感を持たれるのに、それはないやろ…、と思っていたのですが、今日、もろくもへし折られました。

    縁があって少しは彼女を理解していると思っていた私は、結局彼女に何もできない、ということを見せつけられた思いをしています。私に何ができる…?

    いろいろ考えた挙句、このことを少しでも多くの聞こえる人たちに知ってもらおう。そして聞こえない人たちが私たちの周辺にも普通に生活しているのだ、ということを広めよう。そう考えて今回の掲載を決意しました。

    もし何かでキレそうになったら、キレる前にこの話を思い出してください。そして少しでも手話に興味をもってもらえるのなら、是非、積極的に手話を覚えてください。

    一歩外に出たなら、音を聞くことができない彼らとどこで出会うか分からないけど、彼らも私たちと一緒に生活しているのだということを理解してください。この世界は聞こえる者たちだけのものではないことを理解してください。

    もし、今日梅田で女性を蹴りつけた記憶のある方がこれを読まれたら、彼女の気持ちを少しでも想像してみてください。

    そして聞こえる人たちに…、今日彼女が味わった『気分が悪くなる経験』について、何かを感じてください!

    山歩きの途中ですれ違う相手に交わすあいさつ。たまに声をかけても返ってこないときがあるけど、今の私はムッとすることはないです。
    | sallynote | 手話 | 15:53 | comments(0) | - | - | - |









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