Sally's High Tension

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ホット、ひとつ!【2005.07.07】
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    我が社に入社した頃、新入社員研修最終日の出来事である。その日は土曜日(当時、土曜日は半ドンだった)で、良く晴れた日だった。観光バスで古墳見学に向かう途中、その兆しが現れた。腹部に例の違和感が生じたのである。
    『なぁに、今日は午前中で帰れる。』 さほど気にもとめていなかった。

    現地に到着した時、最初の陣痛が起こった。
    『ヤバッ・・・我慢、我慢や…』 しかし、世の中それほどアマくない。陣痛の間隔が15分・10分・5分・・・、短くなってきたのである。周囲では、春のポカポカ陽気の下で談笑にふける同期生たち。そンな中で一人、脂汗をにじませ、焦点の定まらないオトコ…。
    『この縦穴式の古墳やったら、わら葺で周囲から見えヘンから大丈夫かナ・・・?』

    そんなことをマジで考えている時、やっと解散の号令が出た。
    『助かった!』 しかし、周囲は一面の畑。同期生の間をすり抜けるように遠くに見える建物に向かって小走りに駆け出した。
    『あった!喫茶店や〜!』 一目散に飛び込むと、目的の場所ヘと駆け込んだ。

    どれくらい経過したのか腹部も安堵感で一杯になっていたが、その下には巨大化した山が…。目の前のヒモを引くと水に押されてその山がゆっくりと動き出した。しかし、和式の器は穴の手前が小高くなっており、そこに引っかかるようにして微動だにしなくなったのである。ヒモ式は、第2弾の発射まで少し時間がかかるのであるが、それでも6〜7回挑戦してみた。
    『どォしょ…。このままほっといて出られへんがな・・・』

    最後の勝負に賭けることにした。ペーパーを分厚く折りたたみ、その山の側面に。
    『タイミングはずしたら命取りやで。チャンスは1回や。ドジるなよ!』 ゆっくりとヒモを引いた。水が勢いよく出てきた。
    『今や!』 ペーパーごしにクツでその山を押した。するとその山はゆっくりと動き出したではないか!! やがて山は音をたてて穴に吸い込まれていった。
    『やった〜〜〜! オレの勝や〜〜〜!!!』

    一体、何分そこで奮闘していたろうか。その戦場を出ると、店主やお客が一斉に私に視線を投げてきた。私は、勝ち誇ったようにテーブルにつき、胸を張って言った。

    『ホット、ひとつ!』

    この事件を機に、私はすぐに水を流す習慣がついたのである。
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